ハオコゼ Hypodytes rubripinnis
                   カサゴ目ハオコゼ科
 全長:10cm
 採集・購入時の全長:3cm
 飼育数:1
 餌やり:少し楽
 性格:一応大人しい

 画像個体の全長:3cm

刺毒魚だが飼って楽しい

 身近な海水魚の一つであり、小さいわりに強い毒を持っていて、鰭のトゲに刺されると激しく痛む。毒のある部位は背鰭に限るとも頬のトゲにもあるとも言われるが、とにかく海で遊ぶ際は絶対に覚えなければならない危険生物。カサゴやオコゼの系統のため味は美味しいと評判だが、小さくて可食部位が少なく毒を持つため、釣り人には激しく嫌われている。しかし飼育するにはその小ささが都合よく、わりと簡単に人工餌を食べ、小さい魚やエビ等は食べるが大人しい。大きな背鰭のトゲが目立ち、色彩はそこそこ赤く、動きもヒラヒラと愛嬌があり観賞魚として好評である。近海魚をほとんど売っていないが本種は多めに入荷するショップもあるほどである。移動する際は網の他にカップや蓋を使い、触れないようにしよう。

 磯に行けば多く見られるらしいが、私は2017年に1匹しか捕れなかった。捕れない場所を含めても3匹しか見ていない。この時はむきエビを食べるのに4日かかった。動きが遅くキヌカジカに取られたからだろう。そのキヌカジカが嫌いなようで、近くにいると追い払うことがあった。人工餌は7日でフレークを食べ、粒は見るものの食べなかった。しばらくは沈めないと食べなかったが、やがて水面の粒餌も食べるようになった。

 小さなヨツハモガニと同居している時、体をはさませていることがよくあった。口を開けて待ち、反発しても逃げはしなかった。小型ヤドカリでも同様の行為が見られた。ハダカハオコゼが有名だが、同じ科の本種も同様に脱皮する(カサゴ・オコゼ全般が脱皮するともいう)。古い皮をカニやヤドカリに食べさせているのだと思う。


成長速度(通常1ヶ月ごとに計測、大きさ単位はcm)

ハオコゼ1  3→3.3→3.5

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