スジイシモチ1 スジイシモチ Ostorhinchus cookii
                 スズキ目テンジクダイ科
 全長:10cm
 採集・購入時の全長:4cm
 飼育数:1
 餌やり:楽
 性格:凶暴

 画像個体の全長:4cm

テンジクダイでもご用心 夜カラーが派手

 和歌山遠征で、夜に黒地に光る緑の縦縞の魚を見られた。その派手な色彩で、またテンジクダイの仲間はおとなしいものと思っており、捕まえたときは胸が躍った。ところが水槽に慣れると、明らかに攻撃性が高かった。ボラの仲間、クロサギの仲間と一緒に飼育していたが、クロサギの方を頻繁に追いかけた。傷はつかなかったがダイミョウサギにヒレ欠けができた。小さい魚にも大きい魚にも凶暴なので、小さい水槽に移動した。イソカサゴと一緒だが底生魚には攻撃性がないようである。それからは魚のヒレ欠けはできていない。色も日中は上の画像のように茶色系になり、夜ほど綺麗ではない。だが、寝ている時は光る青や緑の縦縞が見られる。餌は水槽に入れて1日後にはしらすを食べようとし、最初は見た目より小さい餌しか食べなかったが、やがて大きめの餌も食べるようになった。熱帯魚のような色彩で沖縄にも分布するが、水温16~18℃で飼育できており温帯でも暮らせると考えられる。

 本州で見られるテンジクダイの仲間はネンブツダイ、クロホシイシモチ、クロイシモチぐらいしか飼育情報がない。本種は1匹で見つかっており、群れるという情報も見ないから、1匹で暮らす種で縄張り意識を持つのだろう。あるいはよく動く魚にいらついて攻撃したのかもしれない。テンジクダイは外傷や水質変化に弱いと聞いており、恐る恐る移動や水合わせをしたが、水質変化についてはそれほど弱くないようである。ところで学名だが、テンジクダイの多くはApogon属と思っていたところ、本種を調べたら別の属名だった。分類の見直しが行われたようで現在のApogonは少数になってしまった。国内種の多くがスジイシモチ属 Ostorhinchusである。ネンブツダイ属の方がしっくりくるような。


成長速度(通常1ヶ月ごとに計測、大きさ単位はcm)

スジイシモチ1  4→4.4→4.5→4.7→4.8

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