ワニグチボラ1 ワニグチボラ Oedalechilus labiosus ボラ目ボラ科
 全長:30cm
 採集・購入時の全長:2.5cm、3.5cm
 飼育数:4
 餌やり:楽
 性格:一応大人しい

 画像個体の全長:2.5cm

アロワナ+金魚+ボラ?小さい時はメタリック

 本種は夏~秋の磯、漁港で見られる、激しく輝く小さな魚の正体である。ただし、ただのボラと思っている採集者が多く感じる。死滅回遊魚(推定)にずいぶんな扱いである。この1cm台の個体は野外で初めて見たが、他のボラや銀色の魚を越えるまばゆい輝きだった。側面だけでなく背中までこの色である。白黒まだらになることもあり、数少ない模様のあるボラでもある。小さいうちは口が大きく見え、他のボラと違う虚ろな目も相まってアロワナに似ていると思った。その後飼育環境が整って、再び会った時は時期が遅いからか輝いていなかったが、ボラのような泳ぎと白黒模様は歓喜するのに十分だった。持ち帰ると、模様は上から見て少しあるだけになってしまったが。

 ボラの仲間は、前から見ると口が「へ」の字型で、藻類を主食とする。ところが本種は口が「へ」の字型ではなく、プランクトンを中心に食べるという。その口は横から見ると妙な造りで、口を開けると叫んでいるように見えることがある。この口、どこかで見ていると思ったら金魚に似ている。ボラなのにアロワナや金魚の要素があるとは面白い。とにかくかなり異質なボラである。コケ取りはしないし油膜取りもせず、砂を吸うこともない。完全に観賞用である。それに大きめの餌を食べられるから、混泳水槽だと他の魚に餌を与えづらくなる。成長すると輝きも模様もなくなるが、かなり変顔であり見応えがある。これほど変じゃなければワニグチボラではないと見ていい。黒ポチがあるが(フウライボラの項参照)顔はそれどころじゃない特徴である。また、下腹が出て独特な体型になる。

 さて大きさは日本の資料では17cmとなっていることが多いが、実際は25cm以上の画像がいくつかある。Fishbaseでの最大サイズは40cmとなっており、ここのサイズ情報が大きいことを考慮すると30cmはいくと思われる。アロワナより小さいし大人しい、餌も楽なワニグチボラを飼って、古代魚を飼っている気分になろう(笑)。たいていの古代魚よりは小さい。なお、同じく変顔のフウライボラ同様、汽水では生きられない。

 小さい頃の白黒模様は、小さいオニボラにも似ているものがあり、また鰭が黄色くない。そのためか本種をオニボラと間違っている例がときどき見られるが、オニボラは小さくても胸鰭が黒い。オニボラは和歌山県まで南下しないとほぼ見つからないようだが、根気良く探せば千葉県、神奈川県でも見つかるかもしれない。この2種は小さい頃に同種を激しく追うことがあるのも共通する。


成長速度(通常1ヶ月ごとに計測、大きさ単位はcm)

ワニグチボラ1  2.5 →3 →3.3 →4 →4.5

ワニグチボラ2  3.5 →4.5 →5.5 →6 →6.5

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