■しっかり飼育できていない生き物

ヨウジウオ類  トゲウオ目ヨウジウオ科
全長:通常15cm  発見時の全長:4cm、5cm
餌やり:難しい  性格:大人しい
 タツノオトシゴ類を含むヨウジウオ類は初期の餌に生き餌が望ましい。慣れても人工飼料はほぼ食べず餌に手間がかかる。ヨコエビが湧いた水槽などがあれば楽に飼育できる。カニばかりかヤドカリにも食べられるので、他に入れる生き物はおとなしい魚で餌を独占しないもの(ヨウジウオ類、ヘコアユ、小型ハゼなど)にする。

サンゴタツ  トゲウオ目ヨウジウオ科
全長:5cm  発見時の全長:2cm、4cm
餌やり:難しい  性格:大人しい
 サンゴと名につくが、実際は汽水域によく出るタツノオトシゴ。頭の突起や口が短く、尾は細長い。飼育はヨウジウオ類の項を参照。

タケノコメバル  カサゴ目フサカサゴ科
全長:30cm  発見時の全長:5cm、7cm
餌やり:少し楽?  性格:不明
 カサゴと同じ場所で見られた。飼育情報はわずかで、難しいという情報とカサゴなどと同様という情報があるが、小さいものを捕まえれば問題なく飼育できるだろう。

ヨロイメバル  カサゴ目フサカサゴ科
全長:20cm  発見時の全長:5cm
餌やり:不明  性格:不明
水族館以外の飼育情報はないに等しい。データをとるのもいいだろう。

マゴチ  カサゴ目コチ科
全長:80cm  発見時の全長:0.8~12cm
餌やり:難しい  性格:一応大人しい
 コチは奇妙な魚で欲しくなりやすいが、一緒の魚をどんどん食べてしまうらしい。体格が同程度なら問題なく、同族やカレイが混泳に適しているようである。餌はクリルを食べればいい方らしいが、海外の汽水性の種では人工飼料を食べるというし、小さい個体は人工飼料を食べているということもある。といっても大きさといい家庭での飼育に向いていない。オニゴチなら小さいので飼育に向いているかもしれない。

スズキ  スズキ目スズキ科
全長:80cm  発見時の全長:2cm、4cm、10cm、20cm
餌やり:難しい  性格:大人しい
 汽水域の釣り魚として人気であるが、臆病で人工飼料はふつう食べず飼育は難しい。小さいと人工飼料を食べることがあるようだが、大きさ的にも飼いきれず、全く家庭での飼育に向いていない。

オオモンハタ  スズキ目ハタ科
全長:40cm  発見時の全長:2.5cm、3cm
餌やり:少し楽  性格:不明
 秋に岩場で見られ、もう一度汽水域のカキ殻で見られた。外海から迷い込んだ魚の一つ。見つけたときは小魚を食べる魚は避けていたため、飼育はしなかった。全長30cmとか40cmとされるが、釣り情報で50cm越えのものがある。しかしそこまで大きくなるのは稀だと思う。ハタの仲間はカサゴよりも人工飼料を食べやすいようで、全体的に南に生息しているため暑さの問題も通常の魚レベルで、より飼育が簡単。ただし、小さい種類はよく調べる必要がある。凶暴な種類が多いようで、同格の魚でもハタとの混泳はよくないかもしれない。

イシダイ  スズキ目イシダイ科
全長:50cm  発見時の全長:1.2cm、2cm、3cm
餌やり:楽  性格:凶暴
 スズキと同様に劣悪な環境に暮らせる種で、こちらは好奇心旺盛で餌は簡単に食べる。しかし、凶暴で魚は噛むしエビやヤドカリなどを食べる。小さいときの横縞がきれいだが、大きさ的にも全く家庭での飼育に向いておらず、誘惑に負けないよう注意が必要。イシガキダイも同様である。

ヒイラギ  スズキ目ヒイラギ科
全長:12cm  発見時の全長:7~8cm
餌やり:少し楽  性格:大人しい
 ネズッポ類とともにシロギスと同じ環境に住む魚。おとなしく複数いないと飼育が難しくなるという。外傷に弱いのも難点だが、無事運べれば簡単に飼えてきれいな小魚である。ネズッポ類と同様、餌もすぐ人工飼料を食べるが寿命が短いらしい。幼魚が夏から秋に見られるはずだが、なぜか近場では成魚~未成魚しか見られなかった。釣りではよくいるわりに網ですくうことができる機会は少ないだろう。

マアジ  スズキ目アジ科
全長:30cm  発見時の全長:2cm
餌やり:少し楽  性格:不明
 一度だけ流れ藻の中にいた。これは珍しいようである。アジは酸欠や外傷に弱く、持ち帰るのが難しい。サバやイワシに比べれば死ににくく、餌もすぐ食べることがあるらしい。泳ぐスピードも割とゆっくりだが、どの種類もやはり終生飼育は難しいだろう。おとなしいと思っていたが、少なくともヒラアジの仲間は凶暴なのが基本のようである。

メジナ  スズキ目メジナ科
全長:50cm  発見時の全長:1~1.7cm、5cm、10cm
餌やり:楽  性格:凶暴
 劣悪な環境にもいる大型魚。色は地味だが人によく慣れ、実際に飼育してみると気に入ってしまう。しかし凶暴なことで有名で、少し大きくなると逃がす人が多い。大きさも飼育に向いていない。イスズミなども同様である。

コバンヒメジ  スズキ目ヒメジ科
全長:30cm  発見時の全長:3cm
餌やり:少し楽  性格:不明
 トウゴロウイワシが魚を食べているように見えたが、魚の尾びれに見えたものはひげで、ヒメジの仲間だとわかった。網をかぶせたが逃げられた。後でヒメジ類を調べると消えるように逃げるらしく、捕まえるのが難しそうである。背中が青緑色のヒメジ類を探すと、コバンヒメジがそうなることがあり、ありふれているのでおそらくこれである。
 ヒメジ類の飼育は難しいという情報と簡単という情報がある。どうやらまとめると、底に落ちた人工飼料を食べるわけではなく、浮くことが多く意外と大きなものも食べ(小魚も食べる)、餌を頻繁に与えないと死にやすいらしい。飼育は恐らく簡単ではないが挑戦してみるのもいいだろう。

シロギス  スズキ目キス科
全長:30cm  発見時の全長:4.5~7cm
飼育数:1  餌やり:少し楽  性格:大人しい
 シロギス釣りでは外道にヒイラギやネズッポ類がいるが、どれもおとなしく小さめで汚染に弱くなく、人工飼料に餌付くという共通点がある。ただしネズッポ類以外は外傷に弱く生かして持ち帰るのが難しめで、1匹でいると落ち着きにくいのが難点。シロギスだけは小さいものが晩夏~秋の夜の浅瀬でよく見られ、入手機会は十分だった。捕まえるのが難しく、1匹では、もしくは大きい魚がいると臆病でなかなか餌を食べない。それほど大きな餌は食べられないのに小さい餌は食べない。野外では的確に逃げるのに水槽ではヤドカリ(?)に尾びれを食べられてしまった。小さめの水槽で餌付けをすることが必要だろう。

ギンポ  スズキ目ニシキギンポ科
全長:20cm  発見時の全長:2~6cm
飼育数:3  餌やり:難しい(成魚は楽?)  性格:大人しい
 初春に海藻に隠れており、ピーク時はふつうに見られる。人工飼料を食べないどころかむきエビすら食べず、生き餌しか食べなかった。正確には、小さいフレークを一度食べようとしたが口に入らず、その後は全く食べなかった。冷凍アミがあれば食べたかもしれないが、餌やりが難しいのは確かなようである。しかし、販売されている成魚サイズのものはもれなく粒餌を食べている。他の魚と違って、小さいと飼育が難しく大きいと楽ということだろうか。

マハゼ  スズキ目ハゼ科
全長:20cm  発見時の全長:5~8cm、12~15cm
餌やり:楽  性格:凶暴
 ハゼの仲間は小魚が多いが、マハゼは意外と大きくなる。秋の夜には10cmを越えるものがふつうに見られた。60cm水槽では少し狭いうえ、凶暴で寿命は短いので好きでなければ持ち帰らないように。

シマハゼ類  スズキ目ハゼ科
全長:8cm  発見時の全長:2~5cm
餌やり:楽  性格:凶暴
 秋、初春の夜に見られ、夜は縦縞模様ではなくチチブのような模様である。アカオビシマハゼは尻びれに赤い線があり、シモフリシマハゼはない。汚染にとても強いわりにきれいな魚だが、チチブ属で凶暴、貪欲である。1匹で飼うか渡り合えそうな魚と入れるのがよいか。

ヒモハゼ  スズキ目ハゼ科
全長:5cm  採集時の全長:3.5cm
飼育数:2  餌やり:楽?  性格:大人しい
 奇妙なハゼでミミズハゼかと思ったが、それよりさらに細く頭も小さい。春に少し見られた。いかにも干潟らしい所でギンポのような魚がいたら、まずヒモハゼである。ビリンゴのようにこれも知らなかったが、そのわりに数回は見られた。
 無計画に持って帰ったが、人工飼料を食べるところは見られなかった。沈殿物を食べるだけで生きてきたのだろうが、そのわりに砂を食べるのを見なかった。マダラウロコムシをかじるところを見たため、小さい物しか食べないわけではないと思うがよくわからない。あるいは極小の粒餌は食べるかもしれない。

ネズッポの一種  スズキ目ネズッポ科
全長:不明  発見時の全長:3cm
飼育数:1  餌やり:難しい  性格:不明
 小さいからか特徴が乏しく、飼育しようとしたものの自分で砂から出て活動することすらなかった。飼育には4cmは必要なのかもしれない。

クロウシノシタ  カレイ目ウシノシタ科
全長:30cm  発見時の全長:2~4cm
餌やり:難しい  性格:大人しい
 ウシノシタ系は奇妙な姿で欲しくなりがちだが、細かい砂が必要なうえに神経質らしく、他に砂の上に生物がいると餌を食べないと思う。ウシノシタ科の場合、人工飼料も食べないらしい。

ササウシノシタ  カレイ目ササウシノシタ科
全長:15cm  発見時の全長:1.5~13cm
飼育数:1  餌やり:難しい  性格:大人しい
 ササウシノシタ科は右向きで尾びれがあるグループで、こちらはまだ飼育しやすい。単種飼育すれば人工飼料も食べ飼育しやすいようである。大きさも、小さい種類が多い。ササウシノシタの場合9.5cmで2歳という情報があり、小さくても見た目より長生きしているようである。体格が小さい魚なら混泳できるかもしれない。

ギマ  フグ目ギマ科
全長:20cm  発見時の全長:1.5~2.5cm
餌やり:少し楽  性格:大人しい
 カワハギに少し似ているが別物の魚である。幼魚が汽水域に出ることがあり、多いときはまとまって数匹いた。幼魚は大人と大きく姿が違い、奇妙でおとなしく大きさも手頃だが、1日に何度も餌をやらないと死にやすいようである。少食で食いだめがきかない魚は飼育が難しい。大きい個体がいたら持ち帰ろうと思う。

サザナミフグ  フグ目フグ科
全長:45cm  発見時の全長:0.6cm
餌やり:楽  性格:凶暴
 稚魚~幼魚が汽水域によく出るフグの一つ。だが大きくなるので普通は持って帰らないだろう。フグなので、途中で食べることもできない。

クサフグ  フグ目フグ科
全長:20cm  採集時の全長:1cm
飼育数:1  餌やり:楽  性格:凶暴
 フグ系統は独特の姿と動きで人気の魚である。そして餌はよく食べる種類が多い…が、大半は凶暴で魚を一緒にできないどころか、巻き貝やヤドカリもたいてい食べてしまう。水族館でもひれが欠けていることが少なくない。フグ科は毒があるので大きい種類を途中で食べることもできない。ハコフグ科は危険になると体表から毒を出すため、やはり悲劇が起こる場合がある。それをふまえても、性格が良心的なキタマクラ属(シマキンチャクフグを含む)、ハコフグ類、一部カワハギ類がよく飼育される。
 クサフグは最も身近なフグで、大きさが手頃なため飼育される。夏に少し幼魚が見られて、試しに一度持って帰った。水槽に他に魚は入れなかった。小さいので翌日にフレーク餌を食べたが、一片は一定回数しかかじらないという性質があって手間がかかった。そして1日餌を忘れてしまったら消えてしまった。どの魚でも1cmでは小さい。飼うならやはり3cmは欲しいところである。

クシノハクモヒトデ  クモヒトデ目クモヒトデ科
盤経:0.8cm  発見時の盤経:0.3~0.5cm
飼育数:3  餌やり:楽  性格:大人しい?
 小型で砂泥底にいるクモヒトデ。初春の短い間の夜に、局所的にいた。クモヒトデはおそらくヒトデよりおとなしく、とても役立ちそうなので持って帰ったが、水槽に入れた後全く見ていない。ヤドカリの好物なのかもしれないが、夜に活動していると思いたい。クモヒトデは通常ヒトデや多くのウニ同様、餌は適当なものを食べる。

セジロムラサキエビ  十脚目テッポウエビ科
体長:1.5cm  発見時の体長:1cm
餌やり:楽  性格:大人しい
 普段はさみが折りたたまれていて変わった見た目になっている。種名にテッポウがつかないので音は出さないのかもしれない。条件によるが、体は鮮やかな紫色で背中に白い筋が走る。しかし小さいので60cm水槽に入れてもあまり見られない。小さい水槽に入れるといいかもしれない。

アナジャコ  十脚目アナジャコ科
体長:10cm  発見時の体長:2.5~5cm
飼育数:1  餌やり:難しい  性格:大人しい
 アナジャコ系の基本事項は飼育記録のスナモグリの項参照。アナジャコは水中の有機物を食べるので餌が難しそうだが、そもそも穴を掘ることすらできなかった。くぼみはできるが小さい穴を用意しても埋める始末である。スナモグリは砂の割合が高くなければ穴を掘り進むことができるが、アナジャコは砂でも泥でも潜れなかった。はさみがなく爪になっており、小さいときしか潜れないのかもしれないと思ったが、それは虚弱すぎる。泥に大型個体(簡単に見つかる程度の大きさ)は1匹しか入れていないので、たまたまこうなった可能性もある。

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