クロサギ Gerres equulus  スズキ目クロサギ科
 全長:25cm
 採集・購入時の全長:0.8~1cm、1.5~2cm、2.5cm、3cm、4cm
 飼育数:16
 餌やり:やや難しい
 性格:大人しい(同族にはやや攻撃的)

 

検索しづらい名前

 鳥のような名前で、しかも漫画・ドラマにも同名の作品が存在するため検索しにくい魚である。本種はクロサギ科の普通の種なのだが、近所に出る時期は水槽が少なくダイミョウサギの飼育を優先した。その後サプライズ的に3cmの個体を1匹採集できたが、確実に餌をやれる環境を用意しないと飼育は難しいようだ。2016年現在、本種を長期飼育できていないのでこの仲間の魅力はダイミョウサギの項で解説する。以下は現在の飼育環境が整う前の記録である。

 汽水や近海の魚で、近所で見られそうだったものがほとんど見られず、絶望感があった晩夏に1ヶ所でのみ安定して見られた。大きいものはとても捕まえられなかったが、稚魚に近いものはやり方が荒っぽくなるが捕まえられた。その結果1.5~2cmのものを持ち帰った。見た目は地味なようだが下に伸びる口を持ち、見て知ったが止まるときはピタッと止まる変な動きをして、とてもユニークな種族であることがわかった。だが、飼育についても妙な特性があった。

 飼育情報が少ないが、すぐに人工飼料を食べるときもあり、確かに1cmの稚魚1匹がすぐ人工飼料を食べたことがあった。しかし基本的には人工飼料に慣れるのに時間がかかる。それが、何でもすぐ食べようとするし、小さいものは水面にもくるのだが、人工飼料を食べても吐く時間が長く続く。最初の3匹は慣れるまでむきエビをやって、10日で人工飼料をちゃんと食べるようになった。しかしその後人工飼料に慣れるものは、何かとトラブルがあったため見ることはなかった。人工飼料は食べてもほとんど鰓からもれているようだったし、足しになっているのか不安だった。4cmの大きいものなら冷凍アミを簡単に食べられる。捕まえるときも、最初は見られなかったが大きいものを網で追い回すと泥に潜るため、かえってこっちの方が捕まえやすい場合があったが、結局不安定だった。水面近くで群れる1cm程度の稚魚も捕まえやすい方だが、これは冷凍ミジンコもほとんど食べず(他の魚は食べる)結論として持ち帰っても無駄と思う方がいい。

 外傷に弱いので持ち帰るときはジップロックを必ず使った。一度、数を多くしたら6匹中3匹がすぐ死んでしまった。そして凶暴な魚がいるとまず長期飼育は無理なようである。どちらにしろ水槽はおとなしい魚で固めようとしていたため、それは問題なかったが、同族にはやや攻撃的である。最初の3匹は、群れていたのに水槽に入れて1週間すると順位関係を作ってしまった。大きい2匹を飼育していた時は、やはり同族に凶暴らしいダイミョウサギを逃がすと同種にのみ少し攻撃性があった。トウゴロウイワシには全く害がなく、寄り添うことが多かった。クロサギが餌を取られたときは、両者少し固まった後にクロサギ、トウゴロウイワシの順に頭を軽くぶつけるというのが見られた。ということで、1匹だと臆病になるという情報もあるが最低でも4cm近くのものを1匹、または2匹飼育して、人工飼料を食べるか確認しながら冷凍アミを中心に与えるといいだろう。小さい方が人工飼料に慣れるのが早そうだが、むきエビをとても細かくするなどの手間がかかる。

 水槽に入れて早くに砂をつついて微小藻類を食べ、妙な動きが見ていて楽しい魚である。体色がよく変わり、銀一色だと地味だが、模様が出るといいものである。砂を食べるのはボラにも見られるし、クロサギ類も南方系で(ちょうど紀伊半島以南でふつうに見られるらしい)、同定はボラよりも難しい。しかしボラと違うのは、南方系のくせに成長が遅いらしい。生後1年で10cm、2年で14cmになりこれで成魚、という本からの情報がある。クロサギの全長は30cmと書いている本やサイトが多いが、20cmになるのに8年かかるというし、25cmまでしか見ない。実質の最大全長は25cmといっていいだろう。この通りだとカサゴ系統よりも成長が遅いのだが、耳石のサイトで満1歳で19cmというのがあった。しかし耳石には変な形のものがあり、ちゃんと年齢がわかる保証はないので、真相はわからない。

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